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2007年02月18日

芥川メモ-1.0『SATSUGAIせよ!!』

『デトロイト・メタル・シティ』を読んだYさんより、
「メタルってどんな音楽?」と質問されて、
酒まじりでよくわからない解説をして
やはりよくわからないと言われ
今度きちんと解説しますと言ってから、はや2ヶ月。

ようやく重い腰を上げてここに至ります。

思えば自分がほとんどメタルを聴いていなかったことに気付き、
今年に入ってからメタル漬けの日々を送っております。
最近のマイブームはメロディック・デス・メタル。


おーい、みなさんついてきてますか?


ということで、メタル(ヘヴィ・メタル)という
音楽についてざっくりとご説明します。

70年代後半にイギリスでパンク・ブームが起って、
それまで人気のあったハード・ロックは失速を余儀なくされます。
クィーンが人気があったのもこの頃まで。
テクニック偏重、豪華絢爛なビッグ・ロックだったハード・ロックは
労働者階級の鬱憤を爆発させたパンク・ロックの
対極に位置する音楽だったためです。

しかしそんなパンク・ロックも数年でブームの終焉を迎え、
パンクが破壊し尽くした荒野にニュー・ウェーブという
新しいシーンができます。
それと同じくしてハード・ロックも新たな
ジャンルとして復権を果たします。

それがヘヴィ・メタル。
語源には諸説ありますが、重厚で金属的なギター・サウンドで
リフと呼ばれる反復フレーズで曲を印象づける
サウンドが一般的なメタルの印象でしょう。

この頃はN.W.O.B.H.M(ニュー・ウェイブ・オブ・ブリティッシュ・
ヘヴィ・メタル)というシーンが確立、アイアン・メイデンなどの
メロディを重視したメタルが中心でした。
またメタル・ブームはヨーロッパ、アメリカにも浸透し
ドイツのテクニカルさを強調したスコーピオンズやハロウィン、
アメリカのカラッとしたロックン・ロールを感じさせる
モトリー・クルーやドッケンといったそれぞれのお国柄の
個性を出したサウンドによりシーンは広がりを見せます。

そんな中、80年代にひときわ盛り上がりを見せたのが
アメリカのバンドを中心にしたスラッシュ・メタル。
メタリカ、スレイヤーなどが有名なこのジャンルは
ザクザク刻むギター・リフに高速ドラム、ぶっといヴォーカルと
メタルのブルータルな部分を強調したサウンドで、
一代ブームを築きます。

しかし90年代はメタルにとってまたもや不遇な時代になります。
メタルの寵児、メタリカの大胆な音楽的な変異にも見られるように
オルタナティブ・ロックが台頭し始めたためです。
メタルはほとんど一定のファン向けの狭い音楽とされてしまいます。
そんな中でもパンテラやミニストリーといったバンドは
時代性を吸収した新しいメタルで商業的な成功を収めます。
また技巧派、かつ美しい楽曲で見事な世界観を提示した
ドリーム・シアターもこの時代の成功したバンドの代表です。

ただ、地下に潜ったメタルは独自の進化・分化を遂げます。
メタルの暴力性を突き進めたデス・メタルやブラック・メタル、
クラシックを取り入れた様式美を追求したシンフォニック・メタルや
メロディック・スピード・メタルなど細分化が進み、
音楽的な熟成を密かに蓄える時代でもあります。

そして90年代後半にメジャー・シーンでも
新しい動きが出てきます。

ヒップ・ホップの影響を受けたニュー・メタルがブレイクします。
コーン、リンキン・パーク、スリップノットらの若手バンドにより
にわかにメタル・シーンに新しい息吹が吹き込まれます。
また、それまで犬猿の仲にあったメタルとパンク(ハードコア)も
新世代の手により融合され、メタル・コアという新たなジャンル
を生みます。

いよいよ2000年代に突入すると、メタルはメジャー・シーンでも
活性化を見せます。若手のバンドの台頭に加え、大御所たちが
復活。アイアン・メイデン、ジューダス・プリースト、スレイヤー
らが全盛期のラインナップで活動を再開させたりと、
いよいよメタルの復権を感じさせる盛り上がりを見せています。

・・・といったところでしょうか。
ざっくりとですが、ヘヴィ・メタルとはこんな感じです。
まぁ、音楽の話なので実際に音を聴いた方がてっとり早い
ですが、歴史や位置づけを知っていても面白いですね。

投稿者 metalx : 16:40 | コメント (3) | トラックバック