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2005年09月29日 | 日陰の本棚

「まっしぐらの花  中川幸夫」

中川幸夫。
いけ花作家。
このあいだ、
宮城県立美術館での展覧会に行ってきました。

仰天。
自分のなかの生け花のイメージが
こわれました。
ハアハアしっぱなしで
見終わった後、どっと汗が。

血がふきこぼれるように、
どくどくと赤い花液をほとばしらせる
カーネーション

花びらが落ち、雄蕊と雌蕊だけになった
ユーモラスなチューリップ星人

弥生時代に作られた須恵器に
大輪の蓮が狂い咲く

千の赤い実がつぶつぶつぶつぶ器からふきこぼれる

中川氏の生き様と、活けざま、埋けざまに
ふれることのできる1冊です。

彼の作品集が、「求龍堂」という美術出版から
出ております。装幀からデザインから色から
中川さんがこだわりにこだわりぬいて
究極の印刷技術を駆使して生まれたものだそうです。
初期の物は絶版。
最寄りの図書館に所蔵してれば
かならず見てください。
ほんとに見なさいよ。
彼を知った喜びにうちふるえたいならば。

中川君はめざす花材にめぐり会うと、
その花材をつかむやいなや、
その花材をとことんまで、
ギューと最後の線まで追求してやまないのだ。
そうして中川君の独特の花は生まれる、
何人も真似する事のできぬ花が生まれる。
一人の天才の映発する才能のその姿なのだ
------------------土門拳

沈黙と哄笑。「花」という通年を打破る、動力学。
ユーモアによって形容される自然。
中川幸夫氏の花は、ひとつの決意であり、
それはまた、無限の世界を包む容器なのだ。
この花は、すべてに先駆けて咲く。
------------------武満徹

江戸以後、生け花界は昭和の戦後に到って、
ようやく二人の天才を得た。
一人は勅使河原蒼風で、
もう一人は中川幸夫である。
蒼風はいわゆる前衛生け花で、
しばしば生け花の範ちゅうを超える
旺盛な制作力を発揮して、
芸術を事業としてみせた。
幸夫は全くその反対に
生け花を非現実化してみせたのである。
------------------早坂暁

私はいつも何万、何十万の薔薇が、
中川幸夫氏の手によって空に飾られ、
落下する瞬間を見たいと願っている。
天空の薔薇こそが氏には相応しい。
------------------柳美里

中川さんの公式ホームページ
http://kyuryudo.co.jp/yukio-nakagawa/jpn/index.html

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