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2006年06月19日 | 日陰の本棚

【闇の左手】   ル・グィン

雪と氷に閉ざされた惑星・ゲセン。
人類同盟が派遣したゲンリー・アイの使命は
この星と外交を開くこと。
ちがう星、ちがう気候、ちがう文明、ちがう言葉、ちがう種族。
とほうもなくはてしなく異なる文化を前に
ゲンリーの交渉はまったくもってゆきずまってしまう。
「グロテスクな怪物どもとなぜ同盟を結ばなければ
いけないのか」とゲセン国王。

両性具有のゲセン人にとって
生涯男であるゲンリー・アイは異星人であり奇形者。
怪物なのだ。

さらに、ゲセン国王との交渉を
取り持ってくれたゲセン大統領エストラーベンが
叛逆の罪で王国を負われることに。

交渉決裂の緊迫した場面からこの物語は始まる。

光は暗闇の左手
暗闇は光の右手
二つはひとつ、生と死と、
ともに横たわり、
さながらにケメルの伴侶、
さながらに合わせし双手、
さながらに因-果のごと。

品格のある、重厚華麗な文体で描かれる
異なる星の異なる文化の異なる種族との
交流の顛末。

ラストはかなしく、あたたかいです。

のちの彼女の作品『ゲド戦記』にも通じます。
まったく相反するモノが出会うとき
なにがおこるのか。

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